昨年(2022年)12月15日に横浜港を出港した、にっぽん丸の「モーリシャスプレシャスクルーズ」での著者による船上講演会(全6回)を完全収録。
魚群探知機を使って、日本海に眠る我が国の自前資源、表層型メタンハイドレートを調査する科学者である著者は、参議院議員、青山繁晴氏の配偶者でもある。船乗りになるべく唯一門戸を開いてくれた東京水産大学(現・東京海洋大学)に女性で初めて入学し、さらには12年間の専業主婦を経て大学に復学。大学院を卒業後に研究者としても道を歩み始める。1997年、偶然発見した、後に判明するメタンプルーム(海底から上昇するメタンハイドレートの粒の集まり)との出合いを経て、日本海側の表層型メタンハイドレート研究の第一人者となり、還暦を過ぎてから、母校である東京海洋大学の新学部、海洋資源環境学部の准教授に就任する。
幾多の壁や障害を乗り越えながら夢を実現し、今なお意欲的に研究活動を続ける自身の人生、そして我が国の希望の自前資源メタンハイドレートをめぐる動きと可能性を、分かりやすく時にユーモアを交え語る。巻末の「解説」は、最新の著書『戦 TELL-ALL BOOK』が話題の青山繁晴氏(作家・参議院議員)が担当。
(構成)
第一回 女よ!大志を抱け
第二回 ニッポンには人類の希望がある、それは海資源の初の実用化
第三回 マダガスカルと南極は陸続き⁉
第四回 安く簡単に海のエネルギー資源を発見!
第五回 あのロシアも変えるニッポンになれる!
第六回 さぁ、燃える氷を使おう!
解説(作家・参議院議員 青山繁晴)
航海日誌(抄)
発行:ワニ・プラス 発売:ワニブックス
定価 : 1,800 円+税 ¥1,980⑩
[ISBN] 978-4-8470-7316-8 [発売日] 2023-11-28
PROFILE
青山千春(あおやま ちはる)
東京海洋大学特任准教授、日本大学非常勤講師、株式会社独立総合研究所(独研)代表取締役社長。メタンハイドレート研究の世界的権威。1978(昭和53)年、東京水産大学(現・東京海洋大学)卒業。結婚後12年間育児に専念した後に復学。1997(平成9)年、東京水産大学大学院博士号取得(水産学)。アジア航測総合研究所、株式会社三洋テクノマリン、独研の取締役・自然科学部長を経て、2016(平成28)年、母校である東京海洋大学の准教授に就任。2020(令和2)年、同大学特任准教授として「海中海底メタン資源化研究開発プロジェクト」の教官に。著書に『希望の現場メタンハイドレート』『科学者の話ってなんて面白いんだろう』(ワニ・プラス)、『海と女とメタンハイドレート』『氷の燃える国ニッポン』(ワニブックス【PLUS】新書)など。