トップページ > 書籍一覧 > 原子力はいる?いらない? 原発大国フランスと脱原発ドイツ
■原子力のメリット、デメリット
原発再稼働と
電気代高騰→物価上昇
選ぶならどっち?
■「たかがエネルギー」だと物価はどんどん上昇し外国から支配される
■エネルギーの全てを中東・ロシア・中国に依存して大丈夫か
■原発・核燃料サイクル、世界最高水準の技術を持つ日本
■本当の脅威は、日本のエネルギー資源を他国にコントロールされること?
■忘れてはならない!80年前日本が戦争をはじめたのは米国にエネルギーを止められたから!?
序章 百八十度〝違う〟フランスとドイツ
第1章 戦争とトランプ大統領再選で激変するエネルギー地政学
第2章 「リスクゼロ」が日本のエネルギー政策の〝最大のリスク”
第3章 検証、「原発はいらない」は本当か
第4章 もし原発がテロや戦争で攻撃されたら
第5章 「再エネ」推進で突き進む“中国依存”
第6章 日本が「核燃料サイクル」を目指した理由
終 章 戦争を防ぐ「エネルギー安全保障」の意志を継げ
はじめに 川口マーン惠美
序章 百八十度〝違う〟フランスとドイツ
◆「国家の独立」が何より重要と考えるフランス人
◆安全保障の観点が〝ゼロ〟な日本とドイツ
◆〝原発大国〟フランスからの警告
◆誤解だらけのフランス
◆フランスの「極右」政党は本物の極右
◆パリ五輪は「LGBT祭典」
◆テロへの厳戒態勢も誰も文句を言わない
◆〝近い〟中東はフランスでは政治問題
◆農民が尊敬されているドイツとフランス
◆図々しいドゴールの〝外交力〟を見習え
◆フランスとドイツは仲が悪い?
第1章 戦争とトランプ大統領再選で激変するエネルギー地政学
◆ウクライナ、中東大混乱もフランスへの影響は軽微
◆脱原発、脱石炭で脱産業の墓穴を掘ったドイツ
◆EUのロシア依存は「20分の1に低下」
◆1F事故をめぐるフランスとドイツの明暗
◆フランスでは〝第3世代の原発〟が稼働
◆ヨーロッパでは「原子力回帰」が活発化
◆東欧は「原発ルネッサンス」
◆ウクライナに寛大なフランスとドイツ
◆中東大混乱、トランプ2・0の余波
◆どうなるトランプ再選後のエネルギー政策
第2章「リスクゼロ」が日本のエネルギー政策の〝最大のリスク〟
◆ウクライナ戦争で頓挫した日本のエネルギー多角化
◆原発へ複雑な感情を持つ欧州の国民と「リスクゼロ」を求める日本人
◆検証なしの無謀な〝脱原発〟
◆原発推進の意義を徹底的に国民に説明したフランス
◆政治に責任を持つフランス人、無関心な日本人
◆「第7次エネルギー基本計画」は評価できるのか
◆柏崎刈羽の原発の再稼働問題
◆原発を稼働するかで月々の電気代が3000円も違う
◆問題だらけの「原子力規制委員会」の闇
◆フランスの原発の監視体制
◆エゴイスチックな反対は通らないフランス
◆なぜフランスでは原発反対運動が起きないのか
◆日本でも「原子力反対」の声は減ってきている
◆脱産油国依存に成功したフランス、中東依存が加速する日本
◆軍事費を節約したから日本とドイツは経済大国になれた
◆軍事核と原発の関係は密接
第3章 検証、「原発はいらない」は本当か
◆原発事故の本当のことは誰も知らない?
◆「炉心溶融や水素爆発は防げた」
◆どうなっている福島第一の使用済み核燃料とデブリ
◆福島第一原発の事故処理費用想定は現在23兆円
◆原発は安いのか高いのか
◆「原発をすべて止めろ」は、採算度外視の感情論
◆「老朽原発」とは何か
◆日本製鋼所の圧力容器は世界最高水準
◆福島原発は「人災」か?
◆「処理水」の海洋放出を猛批判する中国の思惑
第4章 もし原発がテロや戦争で攻撃されたら
◆震災後、日本の耐震設計は〝想定以上〟に高かったことが判明
◆住民を「強制避難」させた政府の誤算
◆事故後、全原発にフィルタベントの設置が義務化
◆福島第一の廃炉工事は40年では終わらない
◆フランス核施設解体現場公開の思惑
◆福島第一原発を国際的な研究所に
◆フランスの原発は何度もテロの対象になっている
◆原発の「安全設計」を「原子力の安全」と取り違えてきた日本
◆日本の原発の防衛能力は大丈夫か?
第5章 「再エネ」推進で突き進む〝中国依存〟
◆電気の同時同量が崩れると大停電が起きる
◆発電量を需要に合わせるのが難しい再生可能エネルギー
◆蓄電池技術はまだ途上
◆見習ってはいけないドイツの再エネ法
◆再エネにも熱心に取り組むフランス
◆10年後に700基の海上風力
◆フランスのドイツへの対抗意識
◆原子力と再エネの両立を果たすフランス
◆再エネ事業の裏に中国企業
第6章 日本が「核燃料サイクル」を目指した理由
◆敗戦後の日本が目指した原子力の三本柱
◆世界最高水準のウラン濃縮技術
◆核燃料の再処理はフランスの名物産業
◆フランスで起きた〝プルトニウム狂騒曲〟
◆MOXの安全性を証明した福島第一原発3号機
◆核燃料サイクルは日本唯一の特権
◆進む最終処分場の研究と決まらない候補地
◆最終処分場「ビュール」
◆「もんじゅ」はなぜ「夢の原子炉」なのか
◆フランス「スーパーフェニックス」の挫折
◆日本も共同研究中だった高速実証炉も延期
◆世界は高速炉の実現に向けて動き続けている
◆「知識の伝達」の深刻な衰退
◆先人の遺志、純国産の核燃料サイクルは受け継がれている
終章 戦争を防ぐ「エネルギー安全保障」の遺志を継げ
◆「エネルギー戦略の街」、六ヶ所村
◆核サイクル事業は六ヶ所村頼み
◆六ヶ所村はフランスでも有名
◆六ヶ所村も立地当初は熾烈な反対運動があった
◆下北半島全体が日本のエネルギー政策に貢献
◆エネルギーをめぐって絶対に戦争を起こしてはならない
おわりに 山口昌子
定価 : 1,700 円+税 ¥1,870⑩
[ISBN] 978-4-8470-7483-7 [発売日] 2025-03-18
山口昌子(やまぐち・しょうこ)
ジャーナリスト。慶應義塾大学文学部仏文科卒。1969~1970年に仏政府給費留学生としてパリ国立ジャーナリスト養成所(CFJ)に留学。1974年同校の「ジャーナリストのための欧州講座」に出席。産経新聞入社後は教養部、夕刊フジ、外信部次長を経て1990~2011年まで産経新聞パリ支局長。1994年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。2013年仏レジオン・ドヌール勲章のシュヴァリエ章、2023年同章のオフィシエ章に昇格。『大国フランスの不思議』(角川書店)、『フランスよ、どこへ行く』(産経新聞出版)、『ココ・シャネルの真実』(講談社+α文庫)、『ドゴールのいるフランス』(河出書房新社)、『パリの福澤諭吉』(中央公論新社)(仏訳あり)、『原発大国フランスからの警告』、『フランス流テロとの戦い方』(いずれもワニブックスPLUS新書)、『パリ日記(全5巻)』(藤原書店)など著書多数。
川口マーン惠美 (かわぐち・まーん・えみ)
日本大学芸術学部音楽学科卒業。1985年、ドイツのシュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科卒業。1990年、『フセイン独裁下のイラクで暮らして』(草思社)を上梓、その鋭い批判精神が高く評価される。2013年『住んでみたドイツ8勝2敗で日本の勝ち』、2014年『住んでみたヨーロッパ9勝1敗で日本の勝ち』(ともに講談社+α新書)がベストセラーに。『ドイツの脱原発がよくわかる本』(草思社)が、2016年、第36回エネルギーフォーラム賞の普及啓発賞、2018年、『復興の日本人論』(グッドブックス)が同賞特別賞を受賞。その他、『そしてドイツは理想を見失った』(角川新書)、『世界「新」経済戦争 なぜ自動車の覇権争いを知れば未来がわかるのか』(KADOKAWA)、『メルケル仮面の裏側』(PHP新書)、『左傾化するSDGs先進国ドイツで今、何が起こっているか』(ビジネス社)、『ドイツの失敗に学べ!』(ワック)、『優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音』(ワニブックス、福井義高との共著)『移民難民 ドイツからの警鐘』(グッドブックス)など著書多数。