遊郭経営
「飛田で生きる
遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白」
(杉坂圭介著/徳間書店刊)
という本を最近読みました。
飛田(飛田新地)とは、大阪にある
旧遊郭の名残をとどめる歓楽街のこと。
現在も〝料亭内で客と仲居が自由恋愛をする〟
ということで売春禁止法から逃れています。
周囲は女性の脱走防止のため、
「嘆きの壁」と呼ばれる高塀で囲われていたこともあり、
その閉鎖的なイメージから、
軽々しく足を踏み入れていけない雰囲気なのだそう。
そんな禁断さを醸し出す、
現代の遊郭経営を綴っている本です。
なんだかワクワクして、
あっという間に読んでしまいました。
飛田新地は、
「青春通り、メイン通り、妖怪通り、年金通り」と、
年齢ごとに通りが分けられていて、
ショーウィンドウにマネキンが立つように、
店先には女の子がライトアップされて座っているのだとか。
お客さんが写真で選択するのでなく、
実物を見て品定めするなんて…なんという生々しさ。
この本には、
一般職からどのようにして遊郭の親方になっていったのか、
経営の仕組み、そこで働く女の子の人間模様…などなど、
飛田で生きていく人たちの心情が鮮明に書かれています。
とても面白かったので、ご興味があれば是非。
吉本