原作は大ベストセラー、映画として何度も映像化される人気作品 『リアル鬼ごっこ』。ドラマ化としては初めてとなる『リアル鬼ごっこ THE ORIGIN』は、現在絶賛放送中、ストーリー展開もいよいよ終盤を迎える。主人公・佐藤翼の友人、佐藤洋を演じる横浜流星は、本作が連続ドラマ初出演となる。初々しい姿が印象的な彼に、ドラマについて、演技の難しさについて話を聞いた。
撮影/吉田将史 スタイリスト/川地大介 ヘアメイク/佐鳥麻子(Nestation) 文/池上愛
衣装協力:カーディガン ¥3675、Tシャツ ¥4935(effectone)、パンツ¥9875(DR.DENIM/EIKOプレスルーム)、その他スタイリスト私物
――取材は今回が初めてだそうですね。
「たくさんの取材を受けるのは初めてです」
――緊張しますか?
「します(笑)。自分の思っていることがなかなか言葉に出せないんです。昨日の夜は、何を聞かれるんだろうな? と考えていたんですけど、なるべく考えないほうがいいや! と思ってすぐに寝ました。だけど今日になったら、やっぱり緊張します…。本郷奏多さんとの対談もしたんですけど、凄いなぁと隣で聞いていました」
――(笑)。『リアル鬼ごっこ THE ORIGIN』も、本格的なドラマ初出演ですよね。佐藤洋を演じてみて、いかがでしたか?
「洋は、僕と違う性格だったりするので、最初は少し不安でした」
――どういう部分が違うんですか?
「洋はちょっと悪がきな部分があるんですけど、そこは違うかなって。明るい性格ではあると思うけど、洋ほどヤンチャな性格じゃないんです。なので、クラスにいるヤンチャな男子を観察して、洋に活かせないかな? と勉強したりしました」
――その男の子はどんな仕草をしているんですか?
「がに股が少し大げさなんです。堂々とした歩き方というか…そういうちょっとした動作を真似てみたり。あとは、監督から”もっと声を低くしてくれ”と言われたので、低い声で喋るようにしたりしました」
――監督からは、ほかにどんなアドバイスが?
「”もっとやさぐれて”とも言われました。あとは、毎シーンに”ここは、もっと優しく”とか”ここは相手の顔をもっと見て”とか、色んなアドバイスを頂きました」
――撮影初日はどんなシーンを撮影されましたか?
「6話のシーンでした。佐藤翼(本郷奏多)と妹の愛(清水富美加)が再会を果たすところです。再会をするという重要なシーンだったし、洋は愛ちゃんに好意を持ってるから、最初からそういう気持ちを作れるかなって不安だったんですけど、奏多君も富美加ちゃんも、凄く優しく接してくれたので、リラックスして演じることが出来ました」
――順撮りではないので、気持ちの作り方は難しいですね。
「すごく難しかったです! 台本を何回も読んで、たくさん書き込みをして、撮影前はその書き込みをチェックして臨みました」
――どんなことを書いてたんですか?
「監督に言われたことや、奏多君がアドバイスしてくれたこととかですね」
――では、台本も真っ黒ですか。
「文字ばっかりです」
――初めてドラマに出演して、一番驚いたことはなんですか?
「驚いたことはたくさんあるんですけど・・・色んな角度から同じシーンを何回も撮影したりするところは、とても驚きました。こうやってドラマって作られてるんだなって」
――アクションシーンも多かったと思いますが、そのあたりは大変でした?
「運動はもともと好きなので、大変ではなかったです」
――空手をずっとやられてるそうですが、空手の動きは活かされました?
「鬼に立ち向かっていくところは、少しは活かせたかもしれません。でも、鬼に追いかけられたり、生死に関わったことはないから(笑)、そういう気持ちを作るのは、とても難しかったと思います」
――セリフを覚えるのはどうでしたか?
「セリフを覚えるのもそんなに苦労はなかったです。暗記力にちょっとだけ自信があります」
――『リアル鬼ごっこ』は、原作小説や漫画、映画など、たくさん展開されてますが、過去の作品は読んだり見たりしましたか?
「全部見ました。でも、今回のドラマは一番原作に近かったので、小説を何回も読むようにしました。そこで洋の気持ちはどうだったんだろうと考えるようにして。自分に置き換えながら読んでいました」
――本郷さんからたくさんアドバイスを頂いた、と仰っていましたが、現場の本郷さんはどんな方でしたか?
「本当に・・・凄い方でした。表情もコロコロ変わるし、動きが凄く早いんです。動きっていっても、足が速いとかではなくって…行動が俊敏というか、頭の回転が速いというか。まだ僕には全然出来ないので、もっと勉強したいです」
――表情というのは?
「さっきまでは明るい表情だったのに、シリアスなシーンだとすぐに顔つきが変わっていました。とても表情が豊かなので、僕も早くそうなりたいんです。自分では笑ってるつもりでも、怒ってるようにみられちゃう時があって(笑)。もっと表情を作れるようにならなきゃいけないですね」
――写真を撮られるのも苦手ですか? 笑って! みたいな要求ってあったりするんじゃないですか?
「写真は、ファッション雑誌のメンズモデルをやってるので、まだ少しは自信が持てます。でも演技になると、どうしても作れないことが多くって。日々勉強です」
――清水さんはどんな方でしたか?
「富美加ちゃんも、とても演技が上手くて尊敬出来る女優さんです。あまり出演シーンはかぶらなかったんですけど、一緒に演じて凄く勉強になりました。富美加ちゃんの台本も書き込みで真っ黒でした。彼女もたくさん色んなことを考えてるんだなぁって思ったんです。だから僕も、もっともっと考えなきゃと刺激になりました」
――たくさんのことを学べる現場になりましたね。
「そうですね。洋を演じてみて、勇気をもらった気がするんです。ここで経験出来たことを、また違う作品で活かせるようにもなりたいですね」
――次は何をやってみたいですか?
「空手をやってるので、アクションを演じてみたいです」
――アクション映画は好きですか?
「『リアル鬼ごっこ THE ORIGIN』で好きになりました! プロデューサーからお勧めの映画を聞いてアクション映画を観たりしていました」
――どんな映画を観たんですか?
「『マッハ!!!!!!!!』です。この映画は、スタントマン、CGが一切使われていないんです。なのに本当に凄い映像なんですよ。僕も一度、これくらいのアクションをやってみたいです」
――空手の世界一というところまで上り詰めて、空手をもっと極めようとは思わなかったんですか?
「欲張りかもしれないけど、空手はもちろん続けたいし、両方やりたいっていう気持ちが強いです。演技レッスンをやればやるほど、お芝居の深さを感じます。それに、僕と同じくらいの年齢の子達がドラマや映画に出ている姿を見ると、凄くうらやましいし、僕も出るんだ! っていう気持ちがどんどん強くなっていくんです。まだ演技を始めたばかりでわからないことがたくさんありますが、洋を演じたことを活かして、色んな作品に出てみたいです」
監督:副島宏司
原作:山田悠介「リアル鬼ごっこ」(幻冬舎文庫/文芸社刊)
出演:本郷奏多、清水富美加、横浜流星 ほか
テレ玉、チバテレ、tvkにて絶賛放送中!
http://www.geneonuniversal.jp/movie/sp/theorigin/
「リアル鬼ごっこTHE ORIGIN」DVD-BOX
2013年7月3日発売 15,750円(税込)
発売・販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
©2013「リアル鬼ごっこ THE ORIGIN」製作委員会