渋谷・コクーン歌舞伎 第十三弾「天日坊(てんにちぼう)」開幕!!
プラスアクト
(2012年07月03日 21:49) |
現在、東京・渋谷Bunkamuraシアターコクーンで上演中(6月15日~7月7日)の「コクーン歌舞伎『天日坊』」の公開稽古が行われ、出演者らの会見が行なわれた。
コクーン歌舞伎・第十三弾となる『天日坊』は、幕末に上演された河竹黙阿弥の幻の作品。初演から150年の時を超え、人気脚本家・演出家・俳優である宮藤官九郎の新たな脚本や串田和美の演出・美術、歌舞伎の邦楽ではなくトランペットを中心とした音楽、独特の衣裳など、かつてないコクーン歌舞伎が誕生する。
主人公の天日坊を演じる中村勘九郎は、「18年前(1994年)にはじまったコクーン歌舞伎ですが、串田監督がこれまで積み上げてきたものが机の上にあって、ドンと肘を置いてすべて落とした。串田監督の演出プランを聞いて、稽古をして、ものすごいかっこいいものになると確信しています。これまでのコクーン歌舞伎があってはじめてできる新しい作品。お楽しみにして下さい」と意気込んだ。
共演の中村獅童は「黙阿弥の七五調の長台詞のなかにブルース・ギターが入ってきたり、是非、若い方に観ていただきたい。生の舞台を体感してほしい」。中村七之助は「稽古場に観に来た父(勘三郎)は、面白い!できてるじゃん!とびっくりしていた。もっとひどいものになると思ってたみたいです(笑)」と笑いを誘った。
演出の串田は、「今回は 特に若いみなさんで、何を要求しても挑戦してくれる。18年で、コクーン歌舞伎にも伝統ができてきた。伝統は守るだけではなく、壊そうとするものができてはじめて伝統となるのだと思い、幸せな思いです」と語った。
公演は7月7日まで。次代の核となる歌舞伎俳優と、ジャンルを超えた個性豊かな俳優達の作る、かつてないコクーン歌舞伎に注目したい。
WOWOWでは、9月に本公演を放送予定。
コクーン歌舞伎『天日坊』
(公演期間:6月15日~7月7日)
主催:松竹株式会社/Bunkamura
製作:松竹株式会社